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山口県の気候データ
三方を海に開き、地震の少なさは全国3番目。「穏やか」を絵に描いたような、本州最西端の気候です。10の指標について、全国順位・偏差値・月別データをまとめました。
この県の要点
すごしやすい月
4月・5月・10月・11月
穏やかな瀬戸内と日本海、二つの海が輝く季節
すごしにくい月
6月〜8月
梅雨のピークは7月309mm。夏は熱帯夜38.9日
強み
地震の少なさは全国3位
年9.5回は全国45位。気候も地面も穏やかな県
注意
梅雨末期の大雨/周防灘の高潮/忘れたころの断層
2009年の防府土石流と、1999年の高潮の記憶
気温
17.0℃
全国 9位
降水量
1,712mm
全国 19位
降雪量
2cm
全国 32位
日照時間
1,876時間
全国 29位
晴れの出現率
42.5%
全国 27位
湿度
69%
全国 22位
01月別データ ── いつ行くのがよいか
まずは結論から。12ヶ月を1枚にまとめました。旅行や引っ越しの時期選びなら、これだけで判断できます。
1月△ 曇りと時雨の冬
9.7 / 4.8 ℃
晴れ29%と曇りがち。ふぐの季節、雪がちらつく日も
2月△ 雪がちらつく日も
10.5 / 4.9 ℃
晴れ35%へ回復。梅の便りで春の気配が近づく
3月○ 良好
13.7 / 7.4 ℃
春本番へ。日差しは月163時間に回復
4月◎ ベスト
18.4 / 11.6 ℃
昼は18℃超え。錦帯橋の桜と新緑の季節
5月◎ ベスト
22.7 / 16.2 ℃
晴れ46%・日照207時間。一年で最も爽やかな月
6月△ 梅雨入り・254mm
25.8 / 20.1 ℃
梅雨入り。月254mmと雨の日が増えていく
7月✕ 梅雨末期・月309mm
29.7 / 24.2 ℃
梅雨末期の月309mmは年間最多。豪雨の警戒月
8月✕ 猛暑・熱帯夜
31.3 / 25.6 ℃
昼31.3℃・熱帯夜は月20日超。海風だのみの真夏
9月△ 台風・残暑
27.8 / 22.2 ℃
台風接近のピーク。周防灘の高潮に警戒する月
10月◎ ベスト
23.0 / 16.9 ℃
晴れ57%は年間1位。空気が入れ替わる行楽月
11月◎ ベスト
17.5 / 11.8 ℃
晴れ48%・紅葉の見頃。穏やかな晩秋
12月△ 時雨の季節へ
12.3 / 7.0 ℃
曇り34%と時雨れる冬へ。初雪の便りも
気温は「最高 / 最低(℃)」の平年値。左の色は過ごしやすさ(緑=ベスト/橙=注意/赤=厳しい)。
| 月 | 過ごしやすさ | 平均気温最高 / 最低 ℃ | 晴れ率% | 降水量mm | 降雪量cm | 日照時間時間 | 湿度% | 風速m/s | 紫外線UV指数 | 台風接近数 個/年 | 地震107年分の合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | △ 曇りと時雨の冬 | 9.7 / 4.8 | 29 | 80 | 1 | 96 | 63 | 1.8 | 1.7 | - | 98 |
| 2月 | △ 雪がちらつく日も | 10.5 / 4.9 | 35 | 76 | 1 | 116 | 63 | 2.0 | 2.5 | - | 60 |
| 3月 | ○ 良好 | 13.7 / 7.4 | 44 | 121 | 0 | 163 | 65 | 2.0 | 3.5 | - | 109 |
| 4月 | ◎ ベスト | 18.4 / 11.6 | 48 | 131 | - | 188 | 67 | 2.1 | 4.6 | 0.0 | 156 |
| 5月 | ◎ ベスト | 22.7 / 16.2 | 46 | 154 | - | 207 | 70 | 2.1 | 5.5 | 0.1 | 82 |
| 6月 | △ 梅雨入り・254mm | 25.8 / 20.1 | 33 | 254 | - | 147 | 78 | 1.9 | 5.4 | 0.3 | 85 |
| 7月 | ✕ 梅雨末期・月309mm | 29.7 / 24.2 | 40 | 309 | - | 172 | 79 | 2.1 | 6.3 | 0.8 | 63 |
| 8月 | ✕ 猛暑・熱帯夜 | 31.3 / 25.6 | 52 | 190 | - | 207 | 75 | 1.9 | 6.7 | 1.1 | 74 |
| 9月 | △ 台風・残暑 | 27.8 / 22.2 | 45 | 163 | - | 162 | 73 | 1.8 | 4.9 | 1.1 | 75 |
| 10月 | ◎ ベスト | 23.0 / 16.9 | 57 | 84 | - | 176 | 67 | 1.8 | 3.7 | 0.4 | 82 |
| 11月 | ◎ ベスト | 17.5 / 11.8 | 48 | 82 | - | 135 | 66 | 1.7 | 2.3 | - | 64 |
| 12月 | △ 時雨の季節へ | 12.3 / 7.0 | 34 | 69 | - | 103 | 63 | 1.7 | 1.7 | - | 73 |
色の濃さ=数値の大きさ。気温だけ青=寒い/赤=暑いで塗り分けています。月の列は固定されるので、横にスクロールしても何月か分かります。地震の列に色を付けていない理由は、いちばん下の「出典・集計方法」に書きました。
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山口県の月別気候データ(平均気温・晴れ率・降水量・降雪量・日照時間・
湿度・風速・紫外線・台風接近数・地震観測回数)
出典:気象予報士のぶやんの学習帳「山口県の気候データ」
気象庁 平年値(1991〜2020年)ほか
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2026年7月 取得
晴れ率(月別・単位 %)。最大の月を強調しています。
最高気温(月別・単位 ℃)。最大の月を強調しています。
降水量(月別・単位 mm)。最大の月を強調しています。
日照時間(月別・単位 時間)。最大の月を強調しています。
湿度(月別・単位 %)。最大の月を強調しています。
紫外線(月別・単位 UV)。最大の月を強調しています。
0210指標のかたち
「暑いのか寒いのか」「雨が多いのか少ないのか」は、単体の数字を見てもピンときません。全国47都道府県の平均を偏差値50として、10指標を1枚のチャートにまとめました。外側に張り出しているほど「多い・強い・高い」、内側にへこんでいるほど「少ない・弱い・低い」です。気温と台風がやや外に張り出し、風・地震・降雪が大きくへこんだ形をしています。
中央の太い十角形が偏差値50(=全国平均)、いちばん外の枠が偏差値70です。地震だけは値が一部の県に極端に偏るため、対数をとってから偏差値化しています。
正確な数値と順位、それぞれのランキングページへの入口は下の表にまとめました。「山口県のことが知りたい」人はこのページで完結し、「他県と比べたい」人はランキングへ進めます。
| 指標 | 値 | 偏差値 | 全国順位 | 中国内順位 | 全国の中での位置 | ランキング |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 🌡️ 気温(年平均気温) | 17.0℃ | 56 | 9位/ 47位中 | 1位/ 5位中 | 平均気温ランキング → | |
| 🌧️ 降水量(年間降水量) | 1,712mm | 51 | 19位/ 47位中 | 3位/ 5位中 | 降水量ランキング → | |
| ⛄ 降雪量(年間降雪量(深さ合計)) | 2cm | 42 | 32位/ 47位中 | 4位/ 5位中 | 降雪量ランキング → | |
| 🌞 日照時間(年間日照時間) | 1,876時間 | 48 | 29位/ 47位中 | 3位/ 5位中 | 日照時間ランキング → | |
| 🌤️ 晴れの出現率(晴れの日の割合(58年集計)) | 42.5% | 50 | 27位/ 47位中 | 3位/ 5位中 | 晴れの出現率ランキング → | |
| 💧 湿度(年平均湿度) | 69% | 49 | 22位/ 47位中 | 3位/ 5位中 | 湿度ランキング → | |
| 🧴 紫外線(UV指数の年平均(推定値)) | 4.07 | 52 | 22位/ 47位中 | 3位/ 5位中 | 紫外線ランキング → | |
| 🍃 風速(年平均風速) | 1.9m/s | 36 | 44位/ 47位中 | 5位/ 5位中 | 平均風速ランキング → | |
| 🌀 台風(接近数(年平均)) | 3.8個/年 | 56 | 4位/ 47位中 | 1位/ 5位中 | 台風の接近数ランキング → | |
| 🌏 地震(震度1以上の回数(年平均)) | 9.5回/年 | 36 | 45位/ 47位中 | 5位/ 5位中 | 地震観測回数ランキング → |
この数値を引用する・CSVで保存する
山口県の年平均気温は17.0℃(9位)、年間降水量1,712mm(19位)、
年間日照時間1,876時間(29位)、晴れの出現率42.5%(27位)。
出典:気象予報士のぶやんの学習帳「山口県の気候データ」
気象庁 平年値(1991〜2020年)/下関地方気象台/
気象庁 震度データベース/防災科研 J-SHIS 2024年版/
当サイト58年独自集計(天気出現率)
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2026年7月 取得
0310の指標を、1つずつ読む
ここからは10の指標を1つずつ取り上げて、山口県がなぜその数字になるのかを気象予報士の視点で解説します。数字そのものは上の表とチャートに出ていますので、ここでは「その数字を生んでいる仕組み」と「数字だけ見ていると誤解すること」を中心に書きます。
気温 ── 全国9位・中国1位、海が丸ごと空調になる県
年平均気温17.0℃は全国9位、中国5県では1位です。この値は本州最西端・下関のもので、響灘・関門海峡・瀬戸内と三方を海に囲まれた立地が、気温のカーブを丸ごと「海の形」にしています。特徴は平均の高さより、振れ幅の小ささ。平均最高20.2℃と平均最低14.4℃の差はわずか5.8℃で、全国でも指折りの「日較差が小さい県」です。
山口の代表観測点(下関)では、冬日(最低0℃未満)は年1.8日・全国45位、真冬日はゼロ。海に囲まれた街は放射冷却が効かず、冬の朝も5℃前後で止まります。いっぽう1月の晴れは29%と曇りがち——「寒くないが、どんよりする」日本海型の冬が、この県の顔です。
夏も海の支配は続きます。猛暑日(最高35℃以上)は年6.3日・全国45位と少ないのに、熱帯夜は年38.9日で全国5位。海が昼の極端な暑さを抑える代わりに、夜は暖かい海が冷やしてくれない——長崎や下関のような「海の街」に共通する、昼と夜が逆転した夏です。内陸の山口市では猛暑日25.3日と、同じ県でも4倍の開きがあります。
| 夏と冬の「極値」 | 山口県の値 | 全国順位 | くわしく |
|---|---|---|---|
| 猛暑日(最高35℃以上) | 6.3日 / 年 | 45位 / 47位中 | 猛暑日ランキング → |
| 熱帯夜(最低25℃以上) | 38.9日 / 年 | 5位 / 47位中 | 熱帯夜ランキング → |
| 冬日(最低0℃未満) | 1.8日 / 年・真冬日は0日 | 45位 / 47位中 | 冬日・真冬日ランキング → |
この3行が、年平均17.0℃という数字の中身です。猛暑日45位・熱帯夜5位・冬日45位——「昼の極端がなく、夜が残る」のが海の気温の形。夏の熱中症対策は夜の寝室まで、冬は寒さより日照不足の気分への影響を。海の県の備え方は、内陸の県とは少し違います。
降水量 ── 全国19位、主役は梅雨末期の7月309mm
年間降水量1,712mmは全国19位、偏差値51——ほぼ全国平均の値です。月別では6月254mm・7月309mmの梅雨2ヶ月に年間の3分の1が集中し、ピークが7月に来るのが特徴。梅雨末期、東シナ海から対馬海峡へ流れ込む湿った空気の「通り道」にあたるためで、この時期の大雨が山口の雨の主役です。
そして山口には、2009年(平成21年)7月の中国・九州北部豪雨という記憶があります。梅雨末期の記録的な大雨で防府市を中心に土石流が多発し、特別養護老人ホームが被災するなど大きな被害が出ました。花崗岩が風化した「まさ土」の斜面が多いこの県では、梅雨末期の雨は量の数字以上に土砂災害と直結します。
もうひとつ、雨の量では見えない指標が雷です。山口県の年間雷日数は16.0日で全国30位。ピークは8月の4.5日の夏雷型ですが、日本海に面した県北部では冬にも雷が鳴ります。「冬の雷は大雪の前触れ」——日本海側の古い知恵が通用する県でもあります。
降雪量 ── 年間2cm、それでも雪の「気配」は日本海から届く
年間降雪量は2cm、全国32位。数字は小さいものの、雪が「降る」日は意外に多いのがこの県です。雪の日の出現率は1月18%・2月15%——冬型の気圧配置で日本海から雪雲が流れ込み、「積もらないが、よくちらつく」のが下関の冬です。
内陸に入ると話が変わります。山口市の山あいや、島根県境の徳佐・むつみのような高原では毎年しっかり積雪し、路面凍結も冬の前提。冬の中国山地側の峠道は冬タイヤの世界です。下関の2cmという平年値を、県全体に当てはめないでください。
沿岸部でも油断は禁物です。2016年1月の寒波では西日本一帯で水道管の凍結破裂が相次ぎ、山口も例外ではありませんでした。降雪量の順位が下位の県ほど、雪への耐性は低い。この逆説は、雪の指標を読むときに必ず頭に置いてください。
日照時間 ── 全国29位、夏の瀬戸内と冬の日本海の綱引き
年間日照時間1,876時間は全国29位、中国5県では3位。この「真ん中」の数字は、二つの海の綱引きの結果です。瀬戸内側の岩国は年2,127時間と晴れの国・岡山並み、日本海側の萩は1,733時間——同じ県の中に、太平洋側型と日本海側型が同居しています。
月別で見ると、最も長いのは5月と8月の207時間、最も短いのは1月の96時間。冬の日照が2桁まで落ちるのは日本海側の特徴で、下関の冬は晴れ29%・曇り32%と「どんより」が基本です。冬至前後のカラッとした晴天を期待しない——これが山口の冬の正しい構え方です。
旅行の計画に使うなら、ベストは晴れ46%・日照207時間の5月と、晴れ57%の10月。角島大橋や元乃隅神社の「映える海」を狙うなら、この二つの月が本命です。夏は日差しこそ強いものの夕立と台風があり、冬の日本海は時化と曇天——絶景の県ほど、空のカレンダーが物を言います。
天気出現率 ── 月別の晴れ・曇り・雨・雪
日照時間は「太陽が何時間出ていたか」の合計であって、「晴れの日が何日あったか」ではありません。旅行の日程を決めるときに知りたいのは、たいてい後者のほうです。そこで、その月にどの天気が何割の日に出たかを帯グラフにしました。帯の幅がそのまま出現率(%)です。
帯の幅がそのまま出現率(%)。 晴 くもり 雨 雪
この形にすると、山口の空の性格が見えます。晴れの帯は10月57%をピークに秋がいちばん厚く、冬の1月は29%まで細って、雪の帯が1月18%・2月15%と本州らしく現れます。「秋に晴れ、冬は日本海型に曇る」——二つの海に挟まれた県の、正直な空です。
6月・7月は雨の帯が37%・33%まで膨らむ梅雨の空。年間の雨の日の割合は26.6%・全国19位と、量(19位)と日数がほぼ同じ順位に並ぶ、癖の少ない降り方です。この帯グラフは気象庁の平年値(30年)ではなく、1968年から2025年までの58年分の観測を独自集計した値です。年間の晴れ率42.5%・全国27位という1つの数字だけでは、この性質は読み取れません。
4つの天気それぞれで全国順位を出すと、山口の立ち位置が見えてきます。晴れは全国27位(42.5%)、くもりは13位(27.1%)、雨は19位(26.6%)、雪は17位(3.8%)。どの指標も中位〜やや上——極端がないのがこの県の空です。それでも快晴日数は35.1日・全国14位と上位。「どんよりの冬」と「抜ける秋空」の落差こそ、山口の空の見どころです。
4つの天気それぞれの全国ランキング(かっこ内は山口県の順位)
☀️ 晴れの出現率ランキング(27位)→ ☁️ くもりの日が多い県ランキング(13位)→ 🌧️ 雨の日が多い県ランキング(19位)→ ❄️ 雪の日が多い県ランキング(17位)→ 🔆 快晴日数ランキング(14位)→ 📊 天気出現率まとめ(晴/曇/雨/雪)→湿度 ── 年平均69%、夏に湿り、冬に乾く標準形
年平均湿度69%は全国22位、偏差値49——ほぼ全国平均です。三方を海に囲まれた県としては意外なほど「ふつう」で、これは冬の乾いた季節風がしっかり湿度を下げてくれるため。ただしこの指標も、年平均のままでは中身が見えません。
月別では梅雨末期の7月が79%でピーク、6月78%・8月75%と夏は蒸します。31℃の昼と熱帯夜38.9日にこの湿度が重なるため、体感の暑さは気温以上。屋外の作業や部活動は、気温だけでなく暑さ指数(WBGT)で判断してください。
冬は63%まで下がり、時雨の合間には空気が乾きます。火災と乾燥への備えは本州並みに必要です。「海の県だから年中湿っぽい」わけではない——湿度の年変化は、山口が本州の気候リズムで動いている証でもあります。
紫外線 ── 全国22位、油断しやすい「中位の強さ」
UVインデックスの年平均は4.07で全国22位。九州の隣県(福岡4.13・20位)とほぼ同じ、全国の真ん中あたりです。順位が「ふつう」なぶん対策も緩みがちですが、夏の水準は南の県と大差ありません。
月別で注目してほしいのは、5月にすでに5.5(「強い」)へ達することです。気温はまだ23℃前後で心地よいのに、紫外線は真夏に迫る水準。角島や青海島など海のレジャーが気持ちいい季節ほど、対策が抜けやすくなります。海面の照り返しが体感以上に紫外線を増やすことも忘れずに。
ピークは8月の6.7。6月は梅雨の雲でいったん5.4に下がり、梅雨明けとともに跳ね上がる形です。9月も4.9残るため、実質的な対策期間は5月から9月まで。雲があっても紫外線の6〜7割は地表に届くので、曇りの日を「大丈夫な日」と考えないでください。
「何月の何時が強いのか」は、月平均だけでは分かりません。下は晴天時のUVインデックスを月と時刻の両方で並べた表です。
晴天時UVインデックス早見表(月×時刻)
結論:7月の正午〜13時が最も強く9.2。 「非常に強い」に入るのは7月と8月の11〜14時だけですが、5月・6月の正午は7.5〜7.8で「強い」に達します。 気温がまだ過ごしやすい5月の昼にも、真夏に近い紫外線が降っていることが表から読み取れます。
| 月 | 8時 | 9時 | 10時 | 11時 | 12時 | 13時 | 14時 | 15時 | 16時 | 17時 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 0.0 | 0.4 | 1.1 | 1.9 | 2.4 | 2.4 | 1.8 | 1.1 | 0.4 | 0.0 |
| 2月 | 0.2 | 0.7 | 1.7 | 2.7 | 3.4 | 3.5 | 2.8 | 1.8 | 0.8 | 0.2 |
| 3月 | 0.4 | 1.3 | 2.7 | 4.0 | 4.8 | 4.7 | 3.8 | 2.5 | 1.2 | 0.4 |
| 4月 | 0.9 | 2.2 | 3.9 | 5.4 | 6.2 | 6.0 | 4.9 | 3.3 | 1.7 | 0.6 |
| 5月 | 1.5 | 3.1 | 5.0 | 6.7 | 7.5 | 7.2 | 5.9 | 4.0 | 2.2 | 0.9 |
| 6月 | 1.6 | 3.3 | 5.2 | 7.0 | 7.8 | 7.6 | 6.4 | 4.5 | 2.6 | 1.1 |
| 7月 | 1.8 | 3.7 | 6.0 | 8.1 | 9.2 | 9.1 | 7.7 | 5.5 | 3.2 | 1.5 |
| 8月 | 1.4 | 3.3 | 5.6 | 7.6 | 8.7 | 8.6 | 7.1 | 4.9 | 2.7 | 1.1 |
| 9月 | 0.9 | 2.4 | 4.2 | 5.9 | 6.7 | 6.4 | 5.0 | 3.2 | 1.5 | 0.4 |
| 10月 | 0.6 | 1.6 | 3.0 | 4.2 | 4.8 | 4.4 | 3.2 | 1.8 | 0.7 | 0.1 |
| 11月 | 0.2 | 0.9 | 1.9 | 2.7 | 3.1 | 2.8 | 2.0 | 1.0 | 0.3 | 0.0 |
| 12月 | 0.1 | 0.5 | 1.2 | 1.9 | 2.3 | 2.2 | 1.6 | 0.8 | 0.2 | 0.0 |
弱い0〜2中程度3〜5強い6〜7非常に強い8〜10極端に強い11以上
色は気象庁・WHOのUVインデックス区分そのものです。枠で囲んだ数字はその月のピーク。 6時台・7時台と18時以降は、一年を通してUVインデックスが1未満のため列から省いています(対策不要の水準です)。 値は雲のない晴天時の推計で、曇りの日は6〜7割程度に下がります。晴天時の値は緯度でほぼ決まるため、この表は九州北部〜中部の代表値です。山口など中国地方では、この表より1割ほど弱めが目安です。それでも夏のピーク帯の強さは変わりません。
風 ── 全国44位、内陸盆地の観測点が語る「風の弱さ」
年平均風速1.9m/sは全国44位、偏差値36。中国5県では最も弱い値です。ただしこの観測点は山に囲まれた内陸盆地の山口市——三方を海に開いた県の実感とはかなり違います。この指標は代表地点の立地に最も左右されやすいので、順位だけを一人歩きさせないでください。
実際、海沿いの顔はまるで別です。響灘や日本海に面した下関・長門の海岸は冬の季節風がまともに当たる風の土地で、風力発電の風車が並ぶのもこのエリア。逆に瀬戸内側は穏やかで、内陸盆地はさらに静か。「山口県の風速」という1つの数字が代表できる範囲は、実はかなり狭いのです。
季節では春先の2.0〜2.1m/sがやや強く、秋の1.7m/sが最も弱い年変化です。そして年平均風速という指標には、台風の暴風はほとんど反映されません。山口の風の本当のリスクは平均値の中ではなく、次の指標にあります。
台風 ── 接近は年3.8個で全国4位、主戦場は「周防灘の高潮」
この表で台風の指標に使っているのは「上陸数」ではなく「接近数」です。先に理由を書きます。気象庁の「上陸」は台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することを指し、沖縄県は定義上どれだけ台風が通っても上陸に数えられません。上陸数で47都道府県を並べると、日本で最も台風の影響を受ける沖縄が最下位に並ぶという逆転が起きます。また上陸は中心が最初に達した1県だけを数えるため、隣県が大きな被害を受けても数字に表れません。中心から300km以内に入った回数を数える「接近数」なら、47都道府県すべてを同じものさしで、しかも毎年の値として比べられます。
「上陸」とは、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達することをいいます。山口県への直接上陸は2回と少なめ——九州がまず受け止めてくれる位置だからです。ただし気象庁の台風統計で山口県は「九州北部地方」に区分される、本州で唯一の県。台風への向き合い方は、本州より九州の県だと考えてください。
接近で数えると、山口を含む九州北部地方には年3.8個(気象庁平年値・1991〜2020年)。月別では7月0.8個・8月1.1個・9月1.1個で、この3ヶ月に年間の約8割が集中します。台風は「来やすい時期」がわかっている——つまり備えを計画できる災害です。市町村別の詳しい接近回数は台風の接近数ランキングで確認できます。
警戒すべきは、周防灘の高潮です。1999年の台風18号は九州西岸を北上して山口県に再上陸し、満潮と重なった周防灘沿岸では宇部市や山陽小野田市などで記録的な高潮となり、大きな被害が出ました。遠浅で奥がすぼまる瀬戸内の湾は「高潮がたまりやすい地形」。接近数4位という数字は、沿岸低地では「高潮の順位」として読んでください。
地震 ── 過去の観測回数と、これからの確率
全国45位——地震の少なさでは全国3番目で、中国5県でも最少です。107年間の合計は1,021回、年平均9.5回。4月がやや多いのは2016年の熊本地震で県西部も揺れた影響などで、季節性はありません。「地震の少ない県」の代表格——それがデータ上の山口です。
中国5県の地震観測回数(震度1以上・回/年)
1919〜2026年の107年間の平均。バーの長さは鳥取県を100%とした割合。出典:気象庁 震度データベース検索
「地震が少ない=安全」ではありません
この数字は過去に何回揺れたかであって、これから何回揺れるかではありません。2016年の前まで、熊本は「地震の少ない県」と見られていました——だからこそ、あの地震の教訓は重いのです。石川は2024年に、やはり「回数が多い県」ではないところで大きな被害が出ました。むしろ、回数が少ない県ほど耐震意識と備えが薄いという指摘があります。揺れ慣れていないぶん、家具の固定も備蓄も後回しになりやすいためです。過去の回数は防災の判断材料の半分でしかありません。
そこで、残り半分の「これからの確率」を並べます。地震調査研究推進本部(J-SHIS)が公表している、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率です。
過去の実績
約9.5回/年
震度1以上(1919〜2026年)・全国45位。107年間の合計は1,021回。過去にどれだけ揺れたか
これからの確率
5.5%
今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。山口県庁位置・J-SHIS 2024年版(2026年7月取得)。これから揺れる可能性
足元の活断層
2〜4%
周防灘断層群(主部)の30年以内の地震発生確率。M7.6程度・地震本部 長期評価。菊川断層帯(中部M7.6程度・0.1〜4%)も下関の足元に
少なさに隠れた断層たち。山口の周辺には、下関を走る菊川断層帯(中部区間M7.6程度・30年確率0.1〜4%)、瀬戸内の海底の周防灘断層群(主部M7.6程度・2〜4%)、東部の岩国−五日市断層帯(岩国区間M7.6程度・0.03〜2%)と、M7級の活断層が静かに並んでいます。2001年の芸予地震(M6.7)では県東部でも被害が出ました。県庁位置の30年確率5.5%は全国43位と低い——それでも「回数が少ない県ほど、揺れへの備えが薄い」。この逆説だけは、忘れないでください。
04県内の主要都市を比べる
同じ山口県でも、海の下関と、盆地の山口市、日本海の萩、瀬戸内の岩国では顔が違います。とくに夏の猛暑日は、下関の6.3日から山口市の25.3日まで——海と盆地で4倍の差がつきます。
下関(下関市)本州最西端・県代表
- 年平均気温
- 17.0℃
- 年間降水量
- 1,712mm
- 年間日照時間
- 1,876時間
- 猛暑日日数
- 6.3日
三方を海に囲まれた本州最西端の街。猛暑日6.3日と昼は穏やかで、夜に熱帯夜が残る。
山口(山口市)県庁所在地の盆地
- 年平均気温
- 15.6℃
- 年間降水量
- 1,928mm
- 年間日照時間
- 1,862時間
- 猛暑日日数
- 25.3日
山に囲まれた盆地の県都。猛暑日25.3日は下関の4倍——同じ県とは思えない夏の暑さ。
萩(萩市)日本海側の城下町
- 年平均気温
- 15.8℃
- 年間降水量
- 1,693mm
- 年間日照時間
- 1,733時間
- 猛暑日日数
- 10.3日
日本海に面した城下町。冬は曇りと時雨、夏は穏やか。日照は県内では短め。
岩国(岩国市)瀬戸内・県東部
- 年平均気温
- 15.1℃
- 年間降水量
- 1,781mm
- 年間日照時間
- 2,127時間
- 猛暑日日数
- 15.8日
瀬戸内の東端。日照2,127時間は晴れの国・岡山並みで、県内で最も空が明るい。
05気象予報士の総括
10の指標を通して見ると、山口県は「三つの海に囲まれた、極端のない県」だと言えます。気温は中国1位なのに猛暑日45位、雨19位・晴れ27位・湿度22位と、ほとんどの指標が全国中位。突出するのは台風接近4位と熱帯夜5位、そして地震の少なさ全国3位。「穏やかさ」こそが、この県の最大の個性です。
月別に分解すると、二つの海の綱引きが見えます。秋は10月晴れ57%と瀬戸内の顔、冬は1月晴れ29%・雪の日18%と日本海の顔。雨は7月309mmにピークを持つ九州型で、気温は日較差5.8℃という海の形。本州でありながら、九州と日本海と瀬戸内の気候がひとつの県で出会う——それが山口の月別表です。
そして9番目と10番目、台風と地震。台風は気象庁の区分で本州唯一の「九州北部地方」に入る接近4位の県で、1999年台風18号の周防灘の高潮が最大の教訓です。地震は年9.5回と全国で3番目に少ない——ただし足元には菊川断層帯や周防灘断層群というM7級が静かに控えています。順位の並びだけでは、この県は読めません。
夏は「夜の暑さ」で読み、台風は「九州の県」として構え、地震は「少なさ」に油断しない——このページの結論はこの一行です。
06近くの県・気候が似た県と比べる
「山口と福岡って何が違うの?」に答えるための入口です。詳細ページが未公開の県は、47都道府県データの一覧表で該当行を確認できます。
07関連ページ
出典・集計方法・データの限界
- 気温・降水量・日照時間・湿度・風速
- 気象庁の平年値(1991〜2020年)。県の代表値は下関地方気象台の観測値、県内都市は各地の気象台・観測所の値です。
- 偏差値と全国順位
- 全国47都道府県の代表観測点の値から当サイトが算出しました。
- 紫外線(UV指数)
- 日本国内の実測地点が限られているため、気象庁の紫外線解析値(推定値)をもとにした値です。実測値ではありません。
- 天気出現率
- 気象庁の日別天気概況をもとに、日ごとの天気を晴れ・曇り・雨・雪の4区分に集計(1968〜2025年の58年分・当サイト独自集計)。
- 降雪量
- 気象庁の平年値(降雪の深さ合計)。
- 地震
- 気象庁「震度データベース検索」で震度1以上を観測した回数(1919年1月〜2026年、観測点数の増加による影響を含みます)。
- 30年確率・活断層
- 地震調査研究推進本部/防災科研(J-SHIS)の公表値。
1日のうちで天気が変わった日は代表的な天気に寄せているため、天気出現率は体感と数%のずれが出ることがあります。
降雪量と地震の偏差値は、値が一部の県に極端に偏るため、対数変換したうえで算出しています。
台風の列について。月別表の台風は山口県単独ではなく、九州北部地方(山口県を含む気象庁区分)への接近数の平年値(気象庁・1991〜2020年)です。たとえば「7月 0.8」は「毎年7月に平均0.8個接近する」という意味です。
地震の列について。月別表の地震だけ色を付けていません。4月がやや多いのも「過去の地震がたまたまその月に起きた」という107年分の歴史であって、季節性ではありません。年間にならすと約9.5回(1,021回÷107年)です。
監修:のぶやん(気象予報士)/最終更新:2026年8月2日
