【偏差値つき】くもりの日が多い都道府県ランキング|約60年の天気出現率で年間・月別に集計したら1位はまさかの京都

気象

「くもりの日が多い県」と聞いて、どこを思い浮かべますか? 冬の空がどんよりした日本海側? 実は、データを集計してみると答えはまったく違いました。年間のくもり出現率1位は京都府。そして日本海側の北陸勢は、なんと下位に沈みます。

この記事では、当ブログで集計した全国の天気出現率をもとに、くもりの日が多い都道府県ランキングを年間・月別に作成しました。比較しやすいように偏差値も付けています。

のぶやん
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このランキングの特長は「ほぼ60年」の独自集計

気象庁が公表している天気出現率は直近30年の統計ですが、当ブログでは1968年〜2025年の約60年(58年分)の観測データから独自に集計しています。期間が2倍近く長いぶん、一時的な気候の偏りに左右されにくい「その県の本当の空模様」が見えてくるのが特長です。

「くもり」としてカウントしているのは、1日の天気概況が「曇」を主体とする日です。ここが今回のポイントで、雨や雪が降った日は「雨」「雪」に分類され、くもりには入りません。この分類が、後ほど紹介する「意外な結果」を生むことになります。

偏差値の見方

偏差値は47都道府県の平均を50として、平均からどれだけ離れているかを表した数値です。60を超えれば上位約16%の「くもりが多い県」、40を下回れば「くもりが少ない県」。70超え・30割れは規格外レベルです。年間のくもり出現率は平均25.26%、標準偏差2.42%から算出しています。

くもりの日ランキング比較ツール(年間・月別)

まずはツールで全体を眺めてみてください。上のボタンで年間と各月を切り替えられます。バーの長さがくもり出現率、右側に偏差値を表示しています。

1京都府(京都)
29.5%偏差値67.7
2奈良県(奈良)
28.9%偏差値64.8
3福島県(福島)
28.6%偏差値63.7
4東京都(東京)
28.3%偏差値62.6
5千葉県(千葉)
27.9%偏差値61.0
6宮城県(仙台)
27.9%偏差値60.7
7岡山県(岡山)
27.7%偏差値60.0
8沖縄県(那覇)
27.6%偏差値59.8
9大阪府(大阪)
27.5%偏差値59.2
10福岡県(福岡)
27.3%偏差値58.5

※年間上位10県の簡易表示です(公開ページでは年間・各月を切り替えて47都道府県すべてのランキングが表示されます)

【年間】くもりの日が多い都道府県ランキング

順位都道府県(地点)くもり出現率偏差値
1位京都府(京都)29.54%67.7
2位奈良県(奈良)28.85%64.8
3位福島県(福島)28.58%63.7
4位東京都(東京)28.31%62.6
5位千葉県(千葉)27.93%61.0
6位宮城県(仙台)27.85%60.7
7位岡山県(岡山)27.68%60.0
8位沖縄県(那覇)27.62%59.8
9位大阪府(大阪)27.48%59.2
10位福岡県(福岡)27.32%58.5

年間1位は京都府!「どんより」は日本海側ではなかった

年間1位は京都府(京都市)の29.54%・偏差値67.7。1年のおよそ3.3日に1日はくもりという計算です。京都盆地は周囲を山に囲まれ、湿気がたまりやすく雲が抜けにくい地形。冬の「京の底冷え」のどんよりした空、春・秋の朝曇りなど、1年を通してくもりが多いのが特徴です。2位も同じ内陸盆地の奈良県(28.85%)で、近畿の盆地勢がワンツーを占めました。

3位以下には福島・東京・千葉・宮城と東日本の太平洋側が続きます。夏はオホーツク海高気圧からの冷たく湿った北東風(やませ)で雲が広がり、梅雨・秋雨も長い地域。「太平洋側=晴れ」のイメージは冬に限った話で、年間トータルではくもりの多い地域なのです。

下位は高知・宮崎…そして意外にも北陸

順位都道府県(地点)くもり出現率偏差値
43位秋田県(秋田)21.69%35.3
44位福井県(福井)21.63%35.0
45位石川県(金沢)20.52%30.5
46位宮崎県(宮崎)20.36%29.8
47位高知県(高知)19.02%24.3

最下位(=くもりが最も少ない)は高知県の19.02%・偏差値24.3。高知は晴れの日ランキング上位の常連で、雨の日も多い県。つまり「晴れるときはスカッと晴れ、降るときはしっかり降る」メリハリ型の空で、中途半端なくもりの日が少ないのです。

そして注目は石川県45位(20.52%)・福井県44位という結果。日照時間が全国最少クラスの北陸がなぜ? 答えは分類のカラクリにあります。北陸の冬は雨や雪が降る日が非常に多く、それらは「雨」「雪」にカウントされるため、「くもりだけの日」は意外に少ないのです。どんよりして見える北陸の空の正体は、くもりではなく「雨や雪の降る空」だったというわけです。

【月別】くもりの日が多い都道府県ランキング

月別に見ると、くもりの「主役」が季節ごとに入れ替わる様子がよくわかります。冬は沖縄、梅雨〜夏は東北・北海道、と主役交代が起きるのが面白いところです。

1月のランキング

  1. 沖縄県(那覇)39.7%
  2. 奈良県(奈良)33.6%
  3. 佐賀県(佐賀)32.7%
  4. 福岡県(福岡)32.1%
  5. 山口県(下関)32.0%

1位は沖縄県の39.7%でダントツ。冬の沖縄は大陸からの寒気が東シナ海で変質した雲に覆われ、実は「くもりの季節」です。最下位は北海道のわずか6.9%——雪の日に分類されるためです。

2月のランキング

  1. 沖縄県(那覇)37.5%
  2. 奈良県(奈良)29.7%
  3. 京都府(京都)28.2%
  4. 福岡県(福岡)26.2%
  5. 大阪府(大阪)25.6%

引き続き沖縄が1位。奈良・京都の盆地勢が続きます。太平洋側の冬晴れ地域では、くもりはまだ少なめです。

3月のランキング

  1. 沖縄県(那覇)33.3%
  2. 京都府(京都)26.8%
  3. 奈良県(奈良)25.4%
  4. 大阪府(大阪)24.8%
  5. 東京都(東京)24.6%

沖縄・京都・奈良のトップ3。春に向けて移動性高気圧と低気圧が交互に通り、全国的にくもりが増え始めます。

4月のランキング

  1. 沖縄県(那覇)32.1%
  2. 北海道(札幌)29.4%
  3. 福島県(福島)27.6%
  4. 宮城県(仙台)27.0%
  5. 埼玉県(熊谷)26.9%

沖縄がまだ1位ですが、2位に北海道が浮上。雪の季節が終わった北海道では、雲の日が「雪」から「くもり」カウントに変わってきます。

5月のランキング

  1. 北海道(札幌)32.5%
  2. 山形県(山形)31.8%
  3. 福島県(福島)31.3%
  4. 青森県(青森)31.1%
  5. 宮城県(仙台)31.0%

1位が北海道に交代。東北の山形・福島も上位に入り、舞台は北へ。沖縄は梅雨入りし、くもりから雨へ移行します。

6月のランキング

  1. 福島県(福島)41.2%
  2. 宮城県(仙台)39.6%
  3. 青森県(青森)39.2%
  4. 東京都(東京)38.9%
  5. 茨城県(水戸)38.7%

福島県の41.2%は全月・全県を通じて最大の値。梅雨といえば西日本の雨のイメージですが、東北太平洋側の梅雨は「降りきらないくもり空」が延々と続くのが特徴です。

7月のランキング

  1. 北海道(札幌)40.2%
  2. 青森県(青森)40.2%
  3. 茨城県(水戸)39.8%
  4. 栃木県(宇都宮)39.2%
  5. 千葉県(千葉)38.9%

北海道・青森がそろって40%超え。オホーツク海高気圧から流れ込む冷湿な空気と海霧の影響です。一方、梅雨明けした沖縄は16.9%で最下位に転落。冬とは真逆の構図になります。

8月のランキング

  1. 宮城県(仙台)34.6%
  2. 福島県(福島)34.0%
  3. 茨城県(水戸)34.0%
  4. 岩手県(盛岡)33.9%
  5. 栃木県(宇都宮)33.8%

真夏でも東北太平洋側は3日に1日がくもり。やませが吹くと夏の東北は日照不足になり、冷害の歴史とも重なります。沖縄は12.6%で最少、夏の南西諸島は晴れの独壇場です。

9月のランキング

  1. 福島県(福島)33.9%
  2. 茨城県(水戸)33.5%
  3. 山形県(山形)32.8%
  4. 東京都(東京)32.5%
  5. 山梨県(甲府)32.5%

秋雨前線の季節。福島・茨城・山形など東日本がくもりの中心です。

10月のランキング

  1. 山形県(山形)33.5%
  2. 福島県(福島)33.1%
  3. 長野県(長野)31.4%
  4. 東京都(東京)31.0%
  5. 神奈川県(横浜)30.3%

山形・福島・長野が上位。秋の移動性高気圧の合間に、内陸では朝霧・雲が出やすい季節です。

11月のランキング

  1. 沖縄県(那覇)32.6%
  2. 京都府(京都)31.4%
  3. 山形県(山形)31.1%
  4. 福島県(福島)29.8%
  5. 長野県(長野)29.5%

沖縄が再び1位に返り咲き。冬の空模様への切り替わりです。石川は17.4%で最下位——北陸の11月は「くもり」を通り越して時雨(雨)の季節に入るためです。

12月のランキング

  1. 沖縄県(那覇)35.2%
  2. 山口県(下関)34.2%
  3. 佐賀県(佐賀)34.0%
  4. 長崎県(長崎)33.0%
  5. 福岡県(福岡)32.3%

沖縄・山口・佐賀と、九州北部〜山陰の冬型くもりが上位に。北海道は10.9%で最下位、雪の季節本番です。

偏差値で見つかる「規格外」の県

  • 年間の最高偏差値は京都府の67.7、最低は高知県の24.3。高知の「くもりの少なさ」は上位の多さ以上に規格外です。
  • 月別で最も極端なのは1月の沖縄39.7%と北海道6.9%。同じ月の日本国内で、くもり率に約6倍の開きがあります。
  • 単月の最大値は6月の福島41.2%。「梅雨の東北太平洋側」こそ日本一のくもり空でした。

日照時間ランキングと比べてみると?

日照時間ランキングでは北陸・山陰が最下位クラス、太平洋側が上位でした。「日照が短い=くもりが多い」と思いきや、今回のランキングでは北陸は下位、太平洋側の東京・千葉・仙台が上位と、順位がほぼ逆転しています。

これは矛盾ではなく、日照を奪う天気の「中身」の違いです。北陸の日照不足は雨や雪によるもの、太平洋側のくもりは「降らないけれど曇る」やませや湿った海風によるもの。くもり・雨・雪・日照をセットで見ると、その土地の空の個性が立体的に見えてきます。晴れ・雨のランキング記事とあわせてどうぞ。

市町村単位で見ると、順位は変わる可能性大

このランキングは各都道府県の気象台所在地(多くは県庁所在地)の値です。天気概況の観測は気象台でしか行われないため市町村別のくもりランキングは作れませんが、日照時間なら全国800地点超のアメダスで観測されています。実際、日照時間の市町村別データを見ると、同じ県内でも山沿いと平野部で年間数百時間の差が出ることは珍しくありません。たとえば京都府でも、日本海側の舞鶴と京都市では空模様がまるで別物です。県の代表地点の順位=県全体の順位ではない点はお含みおきください。

【参考】沖縄・奄美の離島地点

47都道府県のランキングとは別に、離島地点のくもり出現率も集計しました。

  • 名瀬(鹿児島県(奄美)):年間26.92%
  • 石垣島(沖縄県):年間28.21%
  • 宮古島(沖縄県):年間27.16%
  • 与那国島(沖縄県):年間24.77%

石垣島の28.21%は、47都道府県に混ぜると4位相当のハイスコア。冬の南西諸島がいかに曇りやすいかがわかります。

まとめ

まとめ
  • くもりの日が多い県の年間1位は京都府(29.54%・偏差値67.7)、2位奈良県。盆地勢が強い。
  • 「どんより」イメージの北陸は実は下位。雨や雪に分類されるため、くもり“だけ”の日は少ない。
  • 冬のくもり王者は沖縄、梅雨〜夏は東北太平洋側・北海道。季節で主役が入れ替わる。
  • 単月最大は6月の福島41.2%。最下位は年間を通して高知(19.02%・偏差値24.3)。
  • 約60年の独自集計だからこそ見える、日照時間ランキングとの「逆転現象」に注目。

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